こんにちは。K(妻)です。
今回は、我が家恒例の夏キャンプ(さんとうアウトドアビレッジ)に泊まった際に立ち寄った「史跡 生野銀山」のご紹介。
生野銀山は、兵庫県のほぼ中央に位置しており、さんとうアウトドアビレッジからは、車で約50分です。
生野代官所門
左手の料金所で入場券を購入し、正面の代官所門を潜って中へ進みます。
料金所も門も雰囲気のある建物に再現されていますね。
生野代官所門を潜ると、緑豊かな風景が目の前に広がります。
山神宮分社
こんなところに誰か居た・・・と思ったらリアルに再現されている人形でした。
生野銀山は、大同2年(807年)に開坑したと伝えられ、織田、豊臣、徳川と・・・、時の権力者の財政を支えてきました。
明治に入ると政府直轄になり近代化が進められ、その後、宮内省所管の皇室財産に移されましたが、明治29年(1896年)に三菱合資会社に払い下げられ、昭和48年(1973年)に閉山しました。
手掘りで掘られたといわれる洞窟。
その奥の祠には、鉱山を司る神様 金山彦命(かなやまひこのみこと)が祀られています。
鉱山資料館
資料館で少し予習をしてから坑道内に入ると、より楽しめるかもしれません。
当時使用していた道具類やパネル、蟻の巣のような模型が展示してあって、当時の過酷な作業に圧倒されます。
また、資料館の近くでは、自然に浮き上がった観音様の横顔に似た岩肌も見る事が出来ます。
生野銀山 坑道入口
坑道入口に向かい、中へ入ります。
入口に立つと冷たい風が吹いてきます。
暑い夏はとても心地良いのですが、坑道内を巡るのに40~50分掛かりますので、薄手の長袖を1枚お持ちになられた方が良いと思います。
反対に、真冬ですと坑道内は少し暖かく感じるようですよ。
中は滑りやすいので足元に注意して下さいね。
坑道内は年間を通して約13℃です。
入口からしばらく進むと、当時の作業を再現した人形が見えてきます。
薄暗いので油断しているとびっくりします。(笑)
唐箕(とうみ)で風を送る作業者。
狭い坑道は換気が悪いので、唐箕を使って新鮮な空気を送り込んでいました。
当時、唯一の灯りと言えば、サザエの貝殻に菜種油を入れて火を灯したものだけでした。
50cm~1mほどの狭くて暗い坑内を、貝殻の灯り一つを頼りに命がけで鉱脈を探りながら掘り進みます。
ノミ1本で手掘りしていたので、かなり過酷な作業だったと思います。
当然、環境はとても劣悪で、寿命は30歳前後だったといわれています。
また、男性のみならず、比較的軽い作業では、女性から子供まで働いていたようでとても驚きました。
岩肌にはノミの跡も重々しく、いまだ残っています。
江戸時代の史跡坑道は手前300m、その奥の現代坑道が700m、合わせて約1000mで構成されています。
進むにつれ、人形の雰囲気も変わり現代風になってきます。
道具や照明、作業着などかなり変わりますね。
この頃はマスクはしていても粉塵は防ぎきれず、肺を患う方も多かったと言われています。
途中、爆破ゾーンでは仕掛けもあり、当時の作業をわかりやすく解説しています。
一番奥の巻揚・エレベーターゾーンにある大掛かりな巻揚機は圧巻です。
開山時は、総延長350Km・地下880mの深さまで採掘されていました。
そして暗い坑道内から出口へ。
出口の上にも人形が・・・。
入口横の階段を登って行けば、往復約30分の坑道外コースです。
坑道内だけ無く、こちらにも掘ったノミの跡が重々しく多数残っています。
他に、吹屋資料館があります。
昔は、銀など精錬することを「吹屋」といいました。また、精錬作業に従事する人のことを「吹大工」と呼んでいました。
吹屋資料館では、電動人形を使って各工程ごとの作業の様子をリアルに再現しています。
生野銀山は、佐渡金山(新潟)・石見銀山(島根)と並び、重要な採掘場として栄えました。
坑道も資料館も当時の大変な作業がとてもわかりやすく再現されていて、かなり見応えがあります。
また、すごく緑豊かなところで眼の保養にもなりますよ。
ペットをお連れの方には、ペットの足洗い場も用意されているなど、優しい配慮もされています。
歴史を肌で感じることの出来る「史跡 生野銀山」は、春は自然保護植物「ひかげつつじ」を、夏は涼を求めて、秋は紅葉を、冬には情緒ある雪景色を楽しめます。
ぜひ一度訪れてみては如何でしょうか。オススメです。
生野銀山について
- 入場料
大人 900円 / 中・高生 600円 / 小学生 400円
生野鉱物館(生野銀山文化ミュージアム)の入場は、別途100円
- 営業時間
午前9:00~午後5:30 (季節によって変動有り)
観光坑道受付は、終了時間の40分前です。
- 休館日
12/29~1/2 及び、12月~2月の3ヶ月間のみ毎週火曜日 (火曜日が祝日の場合は翌日)
詳しくは「史跡 生野銀山」のHP ( http://www.ikuno-ginzan.co.jp/ ) へ
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