看護学生が考える、看護と日常生活での「環境整備」について

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こんにちは。長女です。

突然ですが、掃除は好きですか?

実は・・・私はあまり好きではありません。

もちろん、部屋が綺麗だと気持ち良いけれど、どうしても後回しになってしまいます。

なので、親からはよく「部屋を掃除しなさい!」と叱られます。

 

「環境整備」ってなに?

では、「環境整備」というものをご存知でしょうか?

環境整備とは、文字通り「環境を整備すること」です。

簡単に言えば、日常的に私達が普段している掃除のようなものなのですが、 環境整備と掃除は、実は全くの別物なのです。

そして、看護の中では、基本中の基本になります。

・・・その理由についてはまた後ほど述べたいと思います。

 

看護では根拠を求められる

皆さんは、普段どのような思いで掃除をされているのでしょうか。

「なぜ、掃除をするんだろう。」

な~んて、考えたことはありませんか?

部屋を綺麗にするためですか?

では、どうして綺麗にするのでしょうか?

 

看護では、一つ一つの援助のすべてに「なぜ」・「どのような目的で」など根拠が求められます。

環境整備もその一つです。

「誰かにしなさいと言われたから・・・。」というのは根拠ではありません。

わざわざ「環境整備」という名前が付けられている以上、 ただの掃除とは違い、それなりの目的があります。

具体的に言うと、環境整備とは、

患者が病床生活を安全かつ安楽にそして快適に過ごすことが出来るよう、患者の身の回りの環境を整えること。

 

では、安全って?安楽って?

「掃除が患者のどのような安全や安楽につながるのか?」と疑問に思った方がいるかもしれません。

看護師を含め医療従事者は、何らかの原因で入院された患者が出来る限りもとの生活に戻れるように、あるいは患者にとって、より良い生活を送ることが出来るようにサポートをする任務があります。

そのため、本来は病院内で我々医療従事者の不注意によって、患者が不利益を被るようなことがあってはならないのです。

 

例えば、ベッド周りの環境を整えることは、患者の転倒・転落のリスクを軽減することになります。

室内を綺麗にすることで、患者の気分転換を図ると同時に、患者のインシデント  (実際には事故に繋がらなかったが、可能性として、重大な事故になっていたかもしれない事態のこと。ヒヤリ・ハットとも言われる。事故が起きてしまった場合をアクシデントという。) を未然に防ぐことにも繋がるのです。

そして、室内を拭いたりして汚れを落とすことは、患者に快適に過ごしてもらうというだけではなく、様々な微生物から患者を守る、感染予防の目的もあります。

また、環境整備は掃除だけを指すわけではありません。

病室にあるオーバーテーブルや棚の上に置かれてある患者の物品を、患者が使いやすいように考え、時には配置を変えたりすることも環境整備になります。

あくまで「環境整備」とは、患者の身の回りの環境を整えることを指すのです。

今では環境整備と掃除の違いを分かっているつもりですが、私も初めは環境整備は掃除と何ら変わらないと思っていました。

以前、アルバイト先の病院で初めて環境整備をすることになり、具体的に何をすればよいのか分からず困惑していたときに、先輩の方から、

「普段家でやってる掃除みたいなものだよ。各病室の掃除をしていってね。」

と言われ、特に何も考えず「環境整備のつもり」のただの拭き掃除をしていました。

当然、環境消毒剤である「リバルス」を用いながら拭き掃除をするという意味を全く理解していません。

しかし、看護学校の授業で「環境整備の意義や必要性」を学び、そして実習でも環境整備を毎日行ったことで、 環境整備と掃除は全く別物なのだと理解出来ました。

 

例えば、抗がん剤やステロイド系の薬物治療をしている患者の場合、薬の副作用で免疫力が低下しており、 簡単に微生物に感染しやすい状態になります。(このような人を易感染宿主 (いかんせんしゅくしゅ) と言います。)

よって、患者によっては、環境整備がきちんと行われないことが原因で、病状の悪化にも繋がることもあり得ます。

その授業が終わってからは、アルバイト先での環境整備も以前よりも入念に行うようになり、ナースコール (患者が何か用事や困ったことがあるときに看護師を呼ぶためのベルのこと) の位置や物品の位置など、その他の環境に関わることについても更に気を配るようになりました。

 

環境整備の意義についていろいろと述べましたが、その他として、環境整備は基本的に前述の理由から毎日行われます。

つまり、毎日その患者のもとへと足を運ぶため、コミュニケーションの場ともなり、患者とより円滑な人間関係を構築するという目的もあったりします。

同じ援助であっても、患者によって目的が変わっていくのが看護の面白みであり、難しさであるのかもしれませんね。

 

行動する必要性を考えてみよう

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日常生活を送る中で、「掃除しなさい!」と言われると、私のように面倒だなと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、

  • 感染予防のため
  • 転倒・転落事故予防のため
  • 安全安楽に快適に日常生活を送るため

・・・などと目的を考えてみると、 憂鬱な掃除もちょっとやる気が起きるのではないでしょうか。

行う事の必要性」を考えてみると、また違った考え方が生まれるかもしれませんね^^

ということで、今日は掃除に勤しみます。では!

 

 
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