前回のレビューで、問題点を挙げたDAISOのUSB接続電球型LEDライト。
今回はこのUSB接続の電球型LEDライトを、問題点を克服しつつ更に便利に使える改造を施してみたいと思います。尚、前回のレビューである「USB接続電球型LEDライトの問題点」については、下記リンクから前記事をお読み下さい。
目次
USB接続電球型LEDライトに拘る訳
このUSB接続電球型LEDライトは、兎に角 軽く、実際に計ってみると46gしかありませんでした。
しかも、100均製品としては想像以上に明るい!
化粧箱に書かれている1.2Aという消費電流に少々不安がありましたが、計測してみると実測値で0.28A(280mA)と容量の少ないモバイルバッテリーでも長時間ランニングが可能なことが判明。
そんな、USB接続電球型LEDライトにも欠点が無いわけではありません。
そこで今回は、価格と圧倒的な軽さという利点を残しつつ、欠点を克服すべく次章以後では改造を施していきたいとおもいます。
USB接続電球型LEDライト改造に必要なもの
以下に記載した部品で、今回私が実際に購入したのはUSBコード120円程度・トグルスイッチ100円程度の2点。
仮に、それ以外の部品(抵抗(60オーム 1/4W型)や絶縁テープ)まで全てを購入したとしても、LEDライト以外の経費は100円ちょっと。
つまり、必要な部品を全て購入したとしても本体価格+300円強となり、合計500円以下で便利なアウトドア用ランプが作れちゃいます。
改造に必要な、工具・部品類は以下の通りです。
工具類
- ハンダごて
- ハンダ
- ニッパー
- カッターナイフ
- 導通テスター
- ドリル又はドリルドライバーなどの穴あけ工具
- 6mmドリル刃
部品等
- USBコード(片側には必ずAオスのコネクターが付いている物)
- トグルスイッチ(2接点 ON-OFF-ON)
- 抵抗(60オーム 1/4W型)
- 熱収縮チューブ 又は 絶縁テープ
- 配線コード(赤・黒 各20cm程度)
※ USBコードは、スマホを買い換えた際に余る古いUSBコードでもOKですョ!
※ 上記の配線コードは、外した白いUSBケーブルを剥いて中からコードを取り出して使いました。
USB接続電球型LEDライトの改造
基本的な改造
まずは、購入したUSBケーブルの加工から行います。
私が購入したのはAオス-ミニBオスのタイプだったので、Aオス側を残してミニBオス側をコネクターの根元付近で切断します。
両端がAオスタイプの物や、AオスとAメスの物の場合でも、必ずAオス側を残す形に切断して下さい。
今回の場合は、下写真のミニBオスを切り取りました。
切り取ったミニBオス側の皮膜をカッターで剥き、シールド線は束ねて縒り合せておきます。
因みに、このシールド線(下記写真でゴールドの被服がない線)が、USBソケットの金属製外周部分と導通しているはずです。(一応、テスター等で確認して下さい)
私が購入したUSBケーブルの場合ですが、ケーブルの色が赤・黒・白・緑でした。
他にも少数例ですが、赤・黒・黄・緑や、赤・黒・灰・緑など存在するようです。
それぞれ各色ごとの役割は、赤が電源線の+、黒が電源線の-、白がDATA線の-、緑がDATA線の+、そしてシールド線が裸線となっています。
今回の用途だと電源の供給しか使いませんから、本来なら赤線と黒線のみで大丈夫なはずなんですが、一部の電源機器によっては、赤黒線だけでは電力を供給して貰えません。
そこで、その様な電源機器であっても電力の供給を受ける為に、黒線をシールド線へ短絡させる必要があります。
下の写真は、縒り合せたシールド線と黒のマイナス線を熱収縮パイプに入れ基盤へハンダした状態で、点灯できない一部電源機器に対応した状態です。
この時、プラス極・マイナス極はしっかり守ること。
万が一配線を反対に取り付けてしまうと、LEDには極性があるので点灯しません。
我が家の用途に即した改造!
しかし、これだけだと面白くないし、常に100%の明かりで点灯してしまう。
なので、灯具に6mmの穴を開けてトグルスイッチを取り付け、常夜灯モードを新設しました。
このトグルスイッチですが、ON-OFF-ONと動きます。
電球の上側へ倒すと、通常点灯である100%(Hi)の明るさ。
逆に下側へ倒すと約10%(Lo)の明るさになり、テント内の常夜灯として使える仕様です。
尚、スイッチの強と弱の中間点がOFFになります。
回路は以下のような簡単な回路になっています。
LED自体には最初から制限抵抗が付加(基盤へハンダ付け固定)されていますが、今回付加する60オームの抵抗はそれとは別に新設する必要があります。
赤色線から、トグルスイッチに入り、Hi側は抵抗なしの状態でLEDへ電力を供給。Lo側のときは、60オームの抵抗を経由してLEDへ電力を供給する仕組みです。
完成した常夜灯モード付きUSB接続電球型LEDライト
では早速、常夜灯モードと通常点灯の明るさを確認してみましょう。
実験にあたり、ファミリーキャンプで使われるテント内の高さが1800mm前後が多いので、灯体を1800mmの所に吊下げた場合の床面照度を計測してみます。(高さ1800mmの位置に灯体を吊り下げていますので、灯体最下部の発光面は140mmほど下がり1660mm付近になります)
計測にあたり、使用するモバイルバッテリーは満充電状態。その他の明かりが入り込まない場所で、灯体直下の床面照度を計測しました。
まずは、スイッチをLo側(常夜灯モード)にして計測します。
スイッチLo側(常夜灯モード)時の床面照度が、1Lux(ルクス)。
そして、スイッチをHi側(通常点灯)の時の床面照度が、17Lux(ルクス)となりました。
当然ですがスイッチをHi側(通常点灯)にした時は、DAISOで売られている時と全く同じ電力消費量ですから、明るさは同等となります。逆に言えば、購入したままの無改造品を同条件で(個体差を考慮せずに)計測すれば、同じく17Lux(ルクス)程度になると思われます。
ただ、一方的に17Lux(ルクス)と言われても判り辛いですよね。
そこで例を挙げますと、JIS(日本工業規格= Japanese Industrial Standards)における照度基準では、日の乗降客数が15万人以上の駅で、屋外の乗降場上における照度が15Lux(ルクス)と定められています。
つまり、灯体直下でその値をクリアする程度の明るさと思って下さい。
次に消費電流についてですが、下写真の左側がLo側(常夜灯モード)、右側がHi側(通常点灯)の時の消費電流です。
スイッチがLo側(常夜灯モード)時に、消費電流が0.03A(30mA)なら容量が小さいモバイルバッテリーでも一晩中点灯出来ますね。
夕方から夜間はHi側(通常点灯)で使用し就寝時はLo側(常夜灯モード)で使うのであれば、1泊あたり実容量5,000mA程度のモバイルバッテリーなら十分に運用可能ではないでしょうか。
改造とか「大変だし判らないよ」って方は、既製品でこんなのもあります。
レビューでの評価もかなり高いですし、これなら購入して即使えますね。
ケーブル長も2.4mありテント内使用なら十分ですし、重量はDAISOのUSB接続電球型LEDライトよりも若干重めですが、それでも僅か97gなので軽量な部類です。