調子悪いモニター(ノイズが凄い・電源が切れる)直し方!
こんばんは。
Y(夫)です。
ここ最近、私がメインで使っているPCのモニターの表示が不調なんです!
電源を入れて最初の約1分は画面がノイズでグチャグチャなので、Windowsの起動画面もグチャグチャ…ログオン画面になって何とか入力出来るレベルまで復活。
ログイン状態になれば、何ら不自由なく使えるといった具合なんです。
つまり、電源投入から時間と共に段々安定してくるって感じで、起動直後はこんな状態です。
しかも、初期状態にムラがあって、もっと酷い時はPC操作なんか出来ません…
電源が入らない訳では無いし、時間と共に安定してログイン時には使える状態なので、BIOSを弄る時に画面パンチしそうになるのを堪えて使っていました(笑
このモニター、購入して7~8年使ってますから…壊れても仕方が無いのかもしれませんね。
さすがに古いモニターですし、寿命と考えて、サクっと別のモニターに交換しようかと考えましたが、
これはもしかして、これ直せたら「ブログのネタになるかも?」と思い、それなら…と、チャレンジしました。
モニターの不調原因、それは電源基板のコンデンサーかも…
仕事柄スペアのPC本体もモニターもストックしてあるんで、直らなくても…
なんて言うと記事になりませんよね(笑
今までの経験上、大体の原因は分かっているんで、記事にする為に絶対に直すつもりでモニターを分解します。モニターの分解は内部に高電圧部分もあります。分解に伴う事故や怪我・破損など責任は一切当方では負えません。十分に注意の上、各自自己責任でお願い致します。
まずは、脚を取り外し、裏蓋を開けました。
そして、更に…
どんどん分解すると案の定、基板が2枚出てきました。
一枚がモニターの電源基盤。
もう一枚が、ディスプレイの制御基板。
(モニターのメーカーや型番などによっては、内蔵の基板枚数が多かったり少なかったりもありますが、基本的に電源基板は1つのハズです)
今回は電源側の不調を疑っていますので、電源基板を外していきます。
上記写真のように、「ACコンセントの差込プラグ」が付いている方が電源側基板です。
中には電源が外付けタイプ(ACアダプタ式)もありますが、今回修理するのは最も一般的な電源内蔵(ACコンセントの差込プラグが付いている)タイプです。
電源基盤が外れましたので、出力側(制御基板に繋がるケーブルに近い場所)から、基板の部品(電解コンデンサーをメインに)を一通り見てみますと… やはり ありました。
上部がプクッと膨張したメタボ化した電解コンデンサー。
微妙ですが、手前側の電解コンデンサーは液漏れの痕跡もあります。
写真でも電解コンデンサーの上部のアルミ部分が僅かに盛り上がりが分かりますね。手前側は、十字に彫られた溝状の所に薄っすらと茶色い液体が漏れた痕跡も確認できます。
これで、問題点は把握出来ました。
多分、このコンデンサー交換で直るはずです。
逆に言えば、ここで直らなければ、他にも原因があるかと…
画面にノイズが酷いとか、電源を入れても勝手に落ちて(電源が切れて)しまうなどの場合、殆どの場合、電解コンデンサーのメタボ化が原因です。
メタボ化した電解コンデンサーは、静電容量の低下が発生していますから、これを正規の容量をキープしている物(今回は新品)に交換すれば良い訳です。
一応、他の電解コンデンサーも一通り目視確認し、メタボ化した電解コンデンサーが無いか確認。
もし、この段階で他にもメタボ化した電解コンデンサーが有った場合は、そちらも交換する予定でしたが、今回はありませんでした。
問題となった電解コンデンサーを交換してみよう!
電源基板の出力側(制御基板に繋がるケーブルに近い場所)に付いている、問題の電解コンデンサーを交換します。
今回用意した電解コンデンサーは、「16V 1,000μF」を2個。(メーカーや型式によって、必ず16Vの1,000μFが使用されているとは限りませんのでご了承下さい。)
補足ですが、16V 1,000μFのコンデンサーの場合、16Vの部分が耐圧。
1,000μFの部分がコンデンサーの静電容量を指し示す単位です。
1,000μFの「μF」は「マイクロファラッド」と読み、他にも、pF=ピコファラッドや nF=ナノファラッド、mF=ミリファラッドなどがあります。ここでは詳しく書きませんが、1,000μF の μ や p や n や m はその単位の大きさの事で、相関関係は以下のようになります。
単位が小さいほうから順に、1,000,000,000pF = 1,000,000nF = 1,000μF = 0.001mF と全て同じ静電容量を指します。
因みに、 nFという表記は殆ど見受けられません。
半田ゴテで基板の鉛を溶かし、1つづつ交換します。
無事、1つ目が外れました。
右側が今回のトラブルの源になった電解コンデンサー。
左側は寸法(高さ)が低いですが、用意した同耐圧(16V)・同用量(1,000μF)の電解コンデンサー。
少し写真がブレ気味ですみません。
電解コンデンサーには半導体の様に極性があるので、極性に注意しながら2つとも交換します。
新品の電解コンデンサーの場合、脚の短い側(ボディ側面に縦線が入っている側)がマイナス極になりますので、基盤のプリント(マイナス極側は塗りつぶされています)に注意して交換作業を進めます。
下の写真は交換後の新しい電解コンデンサーですが、上部アルミ部分が膨らんでおらず液漏れの痕跡も無い事が見て取れると思います。
交換前の写真と比べると一目瞭然かもしれません。
外したトラブルの源になった電解コンデンサー。
2個の不良電解コンデンサーの交換が終了しましたので、作業ミスが無い事を確認しながら全て逆手順で組み上げます。
モニターの不調が直ったか確認しよう!
組み付け間違いや見落としが無いかチェックしながら慎重に組み立て、PCに繋いで電源ON!
ホッと一息。
無事、直りました。
今までにモニターは何台も修理して来ましたが、ノイズが酷くなって電源が入らなくなった場合も殆どが電解コンデンサー不良に起因している事が多いようです。
今回はたまたま手元にあった汎用の電解コンデンサーを使いましたが、汎用品ではなく品質の良い電解コンデンサーを使う事をお勧めします。画面表示が以前より綺麗になる事も多々ありますし、同じトラブルで再度交換作業をする手間が減りますので。
因みに、掛かった経費は袋詰めの安物コンデンサー2個で数10円に、半田の鉛、半田ゴテの電気代となります。
つまり修理に当たっては、その殆どが人件費になりますね。
DIYで自分で修理すれば人件費はタダなのですから、オーディオ用の高級なコンデンサーを使ったとしても数百円~千円程度で直ってしまう事になります。
もし、モニターを交換するとなると、安物を購入したと仮定しても諭吉さんサヨウナラ~ですよね。
それなりに経験が必要だとは思いますが、試してみる価値はあるのではないでしょうか…
くどいようですが、モニターの内部には高電圧部分もあります。
分解に伴う事故や怪我・破損など責任は一切当方では負えません。十分に注意の上、各自自己責任でお願い致します。
それでは、長くなりましたのでこのへんで(笑
※ この記事は2015年12月27日に旧ブログ( http://cutewings.seesaa.net/article/431766583.html )で公開されたものを加筆修正して掲載しています。